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研究紹介

人間文化学科:文化解釈学コース

石澤 靖典 ISHIZAWA Yasunori

専門領域:西洋美術史、表象文化論

研究テーマ:都市と芸術家イメージの形成に関する研究

「都市の芸術家」の誕生

 私はイタリア中部の古都フィレンツェの美術を研究しています。この都市では、15〜16世紀のいわゆるルネサンス時代に、すぐれた絵画、彫刻作品が数多く制作されました。富裕な市民が画家や彫刻家、建築家の活動を積極的に支援し、その作品を高く評価したからです。新しい教会がつぎつぎに建てられ、建物の壁は、絵や浮彫で豪華に装飾されました。美術が都市の外観を一変させ、その街の繁栄や文化レベルを内外にアピールするのに大いに貢献しました。また美術家は美術家で、そのような仕事から大きな評判をえて、「都市の芸術家」としての地位を確立するようになります。つまりここには「都市」が「芸術家」を育成する一方、「芸術家」が「都市」のイメージを形成するという相互作用が観察されます。《ヴィーナスの誕生》などで有名な画家ボッティチェッリもそのような社会のなかで活動し、「ルネサンスを象徴する画家」と称されるまでになります。現在私は、この画家や周辺の文化環境を手がかりに、「フィレンツェ」という共同体イメージや「都市の芸術家」という表象がどのように形成されたかを分析することに関心をもっています。

注目の著書・論文

  • 『都市を描く-東西文化に見る都市と景観図-』(共著)、東北大学出版会、2010年。
  • 「ボッティチェッリの『神曲』素描とフィレンツェ人文主義」、『美術史学』、第25号、2004年。
研究必須アイテム

ヴァザーリ『芸術家列伝』の校訂本とリーカ『フィレンツェ教会史』のリプリント版。フィレンツェ美術の歴史的調査に必須の文献です。

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