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研究・地域連携

歴史文化を活用した地域活性化事業を進め報告会を開催しました。

2015年5月1日

 岩田浩太郎教授(日本経済史・日本近世史)は2015年3月14日(土)に宮城県柴田郡村田町の村田町民体育館で開催された古文書調査報告会(村田町文化遺産活用地域活性化事業実行委員会主催)において「村田商人文書の世界-「蔵の町」の紅花取引-」と題する講演をおこないました。この報告会は、昨年3月に引き続くもので、文化庁事業に申請し採択された「村田町文化遺産活用地域活性化事業」における古文書調査事業の3年間の成果をまとめ、町民に発表するものでした。
 村田町の佐藤英雄町長と高橋郁夫教育長の挨拶の後、岩田教授による講演がおこなわれました。今回の講演は、この3年間の調査をもとに編集・出版したばかりの史料集『村田紅花商人文書』を参加者に配布し、史料にもとづきながら、村田商人の紅花取引の様々な局面と実態についてあきらかにする内容でした。京都で村田商人が質の良い仙南地方の紅花をアピールし粘り強く値段交渉をして販売したこと、村田から上方までの輸送途中における損害保障のあり方、紅花取引をした上方商人と連携して村田商人は大飢饉の際に仙南地方の困窮者を救済支援する活動をおこなったこと、仙台藩の紅花に対する流通統制・課税政策に反対し自由な商品流通を求める訴願運動に仙南地方の多くの町村が参加したこと、村田商人が上方で購入し持ち帰った練雛(桐塑人形)が普及したことにより村田の雛人形が19世紀半ばに土雛(土人形)から練雛へ変化したこと、村田商人は相互に助け合ったり役割分担をして「蔵の町」全体の発展をはかったこと、などに関する指摘もおこなわれ、現代にも通じ学ぶべき村田商人の活動について説明がなされました。
 会場には地元の方々を中心に、遠くは大阪府などから合計約130名が集まり、講演後には質疑応答が活発におこなわれました。史料集に翻刻された村田商人文書の実物も会場に展示され、参加者が古文書に直接ふれる機会ともなりました。
 村田町中心部の「蔵の町並み」は2014年9月に宮城県では初めて国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されました。「村田町文化遺産活用地域活性化事業」は、重伝建申請をサポートする「蔵の町」をつくった村田商人の歴史的意義をあきらかにすることをねらいとし、さらに重伝建選定を実現した後はそれを活用した町づくりを進める町民の歴史理解を深めることを目的として3年間継続されました。岩田教授は村田町歴史みらい館スタッフや地元の方々、共同編者である日下龍生氏(元しばたの郷土館長)らと共に、この事業を推進しました。

佐藤英雄村田町長の挨拶

講演の様子

古文書の展示

村田商人史料集

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