ペトロバヴロフスク要塞
「ヨーロッパへの窓」とプーシキンが呼んだロシアの新しい首都は,
また北欧列強との戦争に備えた軍事基地でもあった。
写真のペトロバヴロフスク要塞は,帝政時代には政治犯の監獄として使われた。
中央に聳えているのは,ペトロパヴロフスク寺院の塔。

 


ネヴァ川 夏の光
北国の短い夏は驚くほど眩しい。
水面に光が笑い,砕けてガラス玉のように飛び散って消えた。

 


ネヴァ川 黄昏
緯度の高いペテルブルグは,夏には白夜の街となる。
この写真は,8月半ばの夜9時過ぎのもの。

 


白夜の街のゴンドラ
ペテルブルグには大小様々な運河がめぐらされ,「北のヴェネツイア」などと呼ばれる。
実際,この写真のように,夏は観光客に運河めぐりをさせる船がフォンタンカ運河から出ている。
この街の礎を築いたピョートル大帝のオランダびいきからは,アムステルダムも連想されよう。

 


夕映えのネヴァ川
すでに夕日は沈んでいる。
白夜というより,黄昏が何時間も続いているような感じ。
夜の帳が降りたのは10時頃だった。

 


ロストラの柱
ネヴァ川河口のヴァシリエフスキイ島の突端に,人目を惹くユニークな柱が立っている。
ロストラという名は「船首」を意味するラテン語 "rostrum" に由来し,かつては灯台としても使われた。
台座の彫刻は,ロシアの四つの大河(ヴォルガ,ドニエプル,ネヴァ,ヴォルホフ)を象徴していると言われる。

 


魯西亜の少年
ネヴァ川河口からフィンランド湾に出,ピョートル宮殿(ペテルゴフ)に向かう水中翼船の甲板で

 


白い帆
これも水中翼船からの1ショット。
どこまでも続く夏の青海原は,実に爽快だった。
遠くに見えるのはヨットだろうか?
夭逝した19世紀の天才詩人レールモントフがロマン主義者の魂を歌い上げた
「帆」(パールス)という詩が思い出された。

 


水浴
ピョートル宮殿入口近くの浜辺で