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「日本外交論演習」の記録
2010年度期末論文

 

文責:松本邦彦
最終更新時:2013年3月22日(金)/増築:2013年3月22日)

◎期末論文題目リスト(&目標規定文)
《4年生》
「派遣労働と労働者派遣法の展望」
 2008年、東京日比谷公園に現れた年越し派遣村に端を発し、20年にわたる規制緩和策と、労働政策の失敗が浮き彫りとなった。これまで、泣き寝入るだけだった派遣労働者の声が徐々に社会に浸透し、法改正の動きが起きた。しかし、派遣労働者についての社会的地位や安定した雇用が保障されるまでには、法改正だけでは十分ではない。労働市場全体が均等待遇を目指さなければならない。
「湾岸のトラウマを乗り越える」
 湾岸のトラウマとは、「湾岸戦争において日本は十分な貢献をしなかった」と国際的な批判を受けたことを発端とする、日本の政治家や外交官が被った外交の失敗の記憶である。
  本家の精神/心理分野におけるトラウマ(心的外傷/個人的なもの)との比較もするものの、必ずしも適用できるとは思わないので、予備知識程度にとどめている。
 本論を通し、9.11を一つのターニングポイントとして捉え、湾岸のトラウマができるまでの過程を追い、湾岸の再来と言われた9.11テロ時の日本にどう作用したのか、そしてトラウマがもたらした日米関係について論じる。
  結論では、トラウマ克服のための条件を提示し、克服はできたといえるのかを述べる。
《3年生》
「 「戦争を知らない世代」の戦争責任について」
 本論文では、「戦争を知らない世代」が、過去の戦争の罪責をどうとらえればよいのかを考える。第1章で本研究の目的を述べ、第2章、3章では戦争の罪責に関する定義区分をヤスパースやヴァイツゼッカーの議論をもとに整理する。それらをもとにして、第4章ではマイケル・サンデル、西尾幹二、高市早苗など、言論者の意見を検証していく。そして最終的には、責任が「ある」という筆者の結論を示し、その論拠を述べる。
「北朝鮮による日本人拉致問題」
 本論では、北朝鮮による拉致問題について見ていく。北朝鮮による拉致問題とは一体何か。2002年、拉致被害者5名の帰国までに至る経緯を見る。
  そして、今後拉致問題を解決していくために日本には何が必要であるのかを論じる。
「欧州統合と東アジア共同体」
 東アジア共同体はしばしばEUと比較されるが、ヨーロッパと比べると経済規模・政治体制・歴史などが多様なアジアで、共同体を形成することは可能なのだろうか。さらに、領土問題を巡り、日中関係の悪化が懸念されるなど、共同体を形成する際に障害となるものも多く存在する。そこで、ヨーロッパ統合を可能に導いたフランスとドイツとの関係から東アジアが何を学ぶことができるかを述べる。 


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