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「日本外交論演習」の記録
2021年度期末論文

 

文責:松本邦彦
最終更新時:2022年08月31日(水)/増築:2022/08/31(水))

◎期末論文題目リスト(&目標規定文)
《3年生》
・「日本の海洋プラスチック汚染について」
 近年、海洋プラスチック汚染は世界中で広がっていて、海洋生物をふくめた生態系への、さらには人体に対する影響も危惧されている。 この海洋プラスチック汚染の問題は日本も例外ではなく、日本各地の海岸でも海洋プラスチック汚染が広がっている。本論文では、日本の海洋プラスチック汚染が広まる原因としてどのようなものが考えられるのか、また、どのように海洋プラスチック汚染が広まっているのかを明らかにする。日本の海洋プラスチック汚染の現状と課題を踏まえた上で、海洋プラスチック汚染に対する日本政府の主な対策について取り上げ、今後必要になる対策は何かについて考察していく。そして、自身の考える日本の海洋プラスチック汚染を減らしていくために必要な取り組みは何か 自身の考えを述べる。
・「朝鮮人戦時動員から見る日韓問題」
 近年、日韓関係は悪化の一途をたどっている。その要因の一つは、第二次大戦期の朝鮮人戦時動員に関する歴史認識の相違があるためであろう。そこで、日韓関係とりわけ両政府において朝鮮人戦時動員のどのような点が問題になっているのか明らかにし、その解決策を考察するということをテーマとする。そのテーマに対し、まず、朝鮮人戦時動員に対して両政府はどのような解釈をとり、対応してきたのかを明らかにし、両政府にどのような食い違いがあるのかを明確にする。その結果、戦時動員が国際法上の強制動員であったのかという点や、動員被害者への戦後補償が解決済みであるかという点で主張が異なっていることがわかった。以上を踏まえ、朝鮮人戦時動員に関しての両政府による主張の食い違いをどのように解消するべきか考察したところ、動員についての解釈を統一し明文化することや日本政府による謝罪、日韓基本条約や日韓請求権協定の修正や補完が必要であるということがわかった。
・「沖縄米軍基地問題の実態と解決に向けて」
 第二次世界大戦後、日本は日米安全保障条約の下、基地を米軍に提供し米国は軍隊を駐留させ日本を防衛するということから 米軍基地が青森、東京、神奈川、山口、長崎、沖縄など全国に設置された。そうしたことから、米軍基地が日本の外交問題・平和について考えるにあたっては無視できないものになっている。
 ではなぜ私が沖縄に着目した かというとその理由は2つある。1つ目は、沖縄は他の地域と異なる特徴的な米軍基地の実態であることから日本国内の他の米軍基地と共通の問題を有しつつも、特に基地のありようについて長年議論され続けているからである。2つ目は、朝鮮や台湾などの潜在的紛争地域に近く、日本の安全だけでなくアジア・太平洋地域の平和と安全に大きく関与している と考えるからである。
 本論文ではまず、沖縄米軍基地の歴史的背景と現状からその特徴を明らかにする。次に、米軍基地があることから生じる問題について述べ、これまでにどのような対策がとられてきたかを見ていく。そのうえで、今後の課題について考察していく。
・「バングラデシュの児童労働問題の実態と支援方法」
 アジアの発展途上国の一つであるバングラデシュは、繊維産業を中心に近年急激に経済成長している国だが、依然として貧困国の一つであることに変わりない。同国では子どもの権利を奪う児童労働の存在が深刻な問題となっており、政府だけでなく国際機関やNGOなどの様々な団体がこの問題の解決に向け活動をおこなっている。この問題は経済面だけでなく、地域の伝統や認識の違いなど文化面も絡んだ複雑なものであり、法律による規制だけでは解決することは難しい問題である。
 この論文ではバングラデシュにおける児童労働問題の現状やその原因、実際に活動をおこなっている代表的なNGO組織について取り上げ、その活動内容や問題点について触れていく。最後に、この問題の解決に向けた今後の課題を提言していくものである。


《以上です》